2021年12月11日土曜日

dmonitor と ircDDBGateway を Nextion で切り替える

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=MEMO= D*SWITCH(Nextion Software Controler)の使い方マニュアル

欧米では、リフレクタのモジュールや、サーバのトークグループに接続(サーバ・クライアント型)して、 D-STAR のみならず DMR、Yaesu System Fusion、Project 25など他の通信モードとも、プログラムによるプロトコル変換に依って、相互乗り入れしています。

ここでは、主にD-STAR の特徴を生かした方法論を掲載してきましたので、相互乗り入れはちょっと横に置いておいて、 D-STAR の大きな特徴たる狭帯域 6.25kHz(10kHzセパレーションで使用可)とコールサイン・ルーティングによるリピータ・ネットワークと、 クライアント・コネクションによるリフレクタ運用を、明確に分けることで相互に悪影響を及ぼさない運用を目指したいと思います。

実は、今回使用する ircDDBGateway にはそのコールサイン・ルーティングとクライアント・コネクションが両方とも備わっています。 そして、そのどちらも同時に使用できる設計になって居り、コールサインルーティング(ircDDB.netやQuadnet)で使用中、リフレクタで呼ばれた場合でも両方にデータが流れる事が無いよう、 しっかりとセパレーションがなされています。

従って、このコールサイン・ルーティングの一つに、JARLシステムを組み込むとircDDBGatewayだけで、リピータアクセスもリフレクタアクセスも可能になるのですが、 日本の運用基準(審査基準)には諸々の制限が有りなかなか難しい事だろうと思います。

そこで、今回コールサインルーティング運用が可能な dmonitor と ircDDBGateway のリフレクタ・コネクションを Nextion で切り替えることによって、 一台の無線機とネットワーク接続用の Raspberry Pi で持ち運び可能な超小型ノードを作成したいと思います。

記事中ではターミナルモードでの運用を例に(クラブコールが無くても使用できる為)していますが、 DVAPやDVMEGA、ノードアダプターをお持ちの方、又はICOM Access Point Modeとすることで、無線機にケーブルを取り付ける事無く運用できます。

最新版dmonitorイメージのmicroSDを作成


  1. Raspberry Pi OSのサイトへアクセスします。
  2. 図の Raspberry Pi Imager をダウンロードして、インストールします。

  3. 次に、イメージをmicroSDに焼くのですが、以前のようにデフォルトユーザ(Pi)とパスワード(Raspberry)が設定されていません。
  4. そこで、対策としてこの純正イメージライタに、前もって好きなユーザ名、パスワードを指定し、SSHを有効にするかや、WiFiまで設定を登録しておけるようになりました。
    (歯車アイコン)
    セキュリティ向上のためですので、Pi: Raspbarryの組み合わせは避けましょう。

  5. イメージライタの画面上で必要なOSタイプとmicroSDのドライブを選択して [書き込む] をクリックします。 (以上 1.~ 3. 2023.3.2 修正変更)

  6. 念のために、OSのアップデートを行っておきましょう。

  7. $ sudo apt update && sudo apt upgrade -y
    $ sudo reboot
    


  8. dmonitorのインストール

  9. 準備ができたらdmonitorのドキュメント・サイトからインストールマニュアルの最新版をダウンロードします。
    必ずバージョンに合ったマニュアルに従って、インストールを実行してください。

  10. Nextionタッチパネルモニターを使用しない方は、これで終了です。
  11. Raspberry Pi専用モニターを使用していない場合でも、他のWindowsマシンのWEBブラウザー(Edge, Chrome)に、dmonitorの動いているRaspberry PiのIPアドレスを入れれば操作パネルが開きます。 つまり、dmonitorにはWEBサーバとしての機能が付属していると言うことになります。

その他の機能を有効にする



これらの機能は、RaspberryPi自体にディスプレイを付けて作業している場合は不要です。後ほどircDDBGatewayとDStartRepeaterの環境設定をする時にグラフィック環境が必要になります。
  1. *2SSHを有効にする

  2. $ sudo systemctl enable sshd
    $ sudo systemctl restart sshd
    

    Windowsマシンから、コマンドにて設定できるようにします。

    ディスプレイが接続されていない場合、この設定が出来ません。 その場合は、イメージを焼いた直後、WindowsのエクスプローラでmicroSDのドライブにアクセスします。 そこは PiOS の/boot フォルダですので注意して次のファイルを作成します。[新規作成]→[テキストドキュメント]として名前を「ssh」(拡張子も無し)とします。内容は空です。 これで、Raspberryを立ち上げた直後からSSHが使用可能です。

    *2ディスプレイが無い場合や、WiFiしか使えない機種の場合、 詳しくは こちら をご覧ください。

  3. VNCを有効にする

  4. $ sudo systemctl restart lightdm.service
    $ sudo systemctl restart vncserver-x11-serviced.service
    

    Windowsマシンから、グラフィカルにアクセスできるようにします。 (WindowsにRealVNC Viewerなどが必要です。)

  5. GPIOの⑧番⑩番ピンをTxD、RxDとして使えるようにする

  6. 「Pi3/Pi Zero WのGPIOでPi-HATと送受信する」を参考にして設定してください。

Nextionディスプレイの準備


  1. 先ず、GITHUB から からダウンロードしてください。ファイル名末尾に「_e」の付いているのはEnhanced TypeのNX3224K024_011用です。また、「2.4ud」となっているのが上下反転イメージです。

  2. *3イメージファイルを、適当なmicroSDにコピー(単なるコピーです。焼きません)して、電源の入っていないNextionにセットします。

  3. 赤のラインをRasberry Piの②ピンに、黒のラインを⑥ピンに挿して5Vを供給すると、イメージがNextionのメモリーに転送されます。 成功したら一旦電源を落としてNextionからmicroSDを外してください。

  4. *4上記の電源線以外に黄ラインを⑧ピンに、青ラインを⑩ピンに接続して、準備完了です。

  5. *3 「NEXTION EDITOR LTS」をITEADのサイトからダウンロードすると、 HMIファイルを編集したりtftファイルを作成したり出来ます。
    *4 詳しくはMMDVMノード用、ネットワークモニター Nextion 2.4 も参考にしてください。

dmonitor専用として使用する場合のD*SWITCHのインストール


    これも GITHUB からダウンロードします。(厳密にはクローンします。)

  1. 先ず、クローンするために次のコマンドでgitコマンドをインストールします。

  2. $ sudo apt install git
    

  3. 次に、gitコマンドを使ってGITHUBからクローンします。

  4. $ git clone https://github.com/ytodo/nextion_icom.git
    

  5. ダウンロードしたフォルダに入ってインストールコマンドを実行します。

  6. $ cd nextion_icom
    $ make install
    

    プログラムファイルや設定ファイルがそれぞれのフォルダーにインストールされます。
    nextionプログラム本体  :/usr/local/bin
    nextion.ini設定ファイル  :/etc/
    自動起動ファイル     :/etc/systemd/system
    また、自動起動ファイルはインストール時に必要な物は有効に、不要な物は無効に設定されます。その詳細な内容については、nextion_icomフォルダー内のMakefileを見てください。

  7. タッチパネル表示プログラム nextion の設定ファイル nextion.ini を編集します。

  8. $ sudo nano /etc/nextion.ini
    
      GNU nano 3.2                     /etc/nextion.ini
    ########################################################
    #                                                      #
    # dmonitor (Copyright(C) JARL D-STAR Committee )を   #
    # 使用する時純正のWEBではなくNextion Display にて   #
    # コントロールするようにするアプリです。               #
    #                                                      #
    #  名称: Nextion4dmonitorの環境設定ファイル            #
    #        2021.02.17                                    #
    #                                                      #
    ########################################################
    
    # ターミナルモード: 個人コール、アクセスポイントモード: クラブコール
    ### コールサインが8文字未満の場合、後ろにスペースを付け8文字にしてください。
    STATION=JE3HCZ D ---> ご自分のものに置き換えてください。
    
    # 初期接続リピータ(指定しない時は=の後を削除してください。)
    DEFAULT_RPT=JL3ZBS A
    
    # 初期接続リフレクタ(指定しない時は=の後を削除してください。)
    DEFAULT_REF=REF047 C
    
    # グリーン:2016 | イエロー:65504 | オレンジ:64512 ライトグレー:50712 レッド:63488
    # Nextion IDE で作成した色番号なら上記以外もOK
    CLOCK_COLOR=2016
    
    # リピータリスト書き込みタイミング調整(マイクロ秒/デフォルト10msec)
    ### 当方のテストではPi Zero: 30000 / Pi3: 35000
    SLEEPTIME=30000
    
    # デバッグモード(デフォルト:0/有効:1)
    DEBUG=0 ---> 簡易モード。詳しくログを表示したい時は1を設定してください。
    
    # Nextionの接続ポート(dmonitorイメージ: serial0 / その他 ttyAMA0、ttyUSB0...)
    PORT=serial0 ---> ターミナルモードの場合serial0ですがDVMEGA等では変わります。
    
    # 優先モード(MAIN:切替え画面 / DMON:D*MONITORと同じ / REF:Nextion_dstarと同じ)
    MODE=MAIN ---> dmonitor専用として切替えをしない場合は DMON に書き換えます
    

    それぞれの項目にある説明に従って編集してください。初期接続リフレクタの欄は後ほどircDDBGatewayをインストールした時に必要になります。 ここでは切替えのないdmonitor専用として設定しますので、リフレクタが指定されていても無視されます。


dmonitor用設定ファイルの編集


    dmonitor純正のWEBコントローラから設定済みの場合は、これらの編集作業は不要です。

  1. 先ず、dmonitor用設定ファイルを確認します。

  2. $ cd /var/www
    $ ls
    ConnectCall    dmonitor.conf   dvmega.conf       node.conf       rpt_mast.txt
    buff_hold.txt  dvap.conf       dvmega.conf.save  node.conf.save
    cgi-bin        dvap.conf.save  html              rig.type
    

    複数ファイルが有りますが .conf と言う拡張子の付いているのが設定ファイルです。今回はターミナルモードとして設定しますので必要なのは dmonitor.conf だけです。

  3. dmonitor.confを編集します。

  4. $ sudo nano dmonitor.conf
    
      GNU nano 3.2                      dmonitor.conf
    ICOM  ---> ターミナルモードの場合このままです。
    NONE  ---> dmonitor純正の液晶表示を使用する時以外はこのままです。
    XX0XX ---> nextion.iniの STATION= と合わせます。(JE3HCZ D)
    

  5. これでインストールが完了しましたので再起動します。

  6. $ sudo reboot
    

    今までのdmonitor専用、D*MONITORとほぼ同じ画面が表示されたら成功です。

=MEMO= D*MONITOR(dmonitor専用Nextionアプリ)として利用する場合は、これで完了です。

ircDDBGatewayとDStarRepeaterのインストールと設定


  1. ircDDBGatewayとDStarRepeaterをインストールします。

  2. 最新版 ircDDBGateway と DStarRepeater のインストール (Pi OS) を参照し、「OSの前準備」から続けてください。

  3. ircDDBGatewayの設定

  4. ircDDBGateway 初めての設定(2) を参照してください。

  5. DStarRepeaterの設定

  6. DStarRepeater 初めての設定(2) を参照してください。

  7. RemoteControlの設定

  8. ircDDBGatewayをインストールすると、remotecontrolとremotecontroldというアプリケーションが /usr/bin にインストールされています。 グラフィックモード(GUI)のTerminalで remotecontrol を立ち上げてリモート環境を設定します。

    $ sudo remotecontrol
    

    メインメニューの[Edit]→[Preferences]と選択すると右図のようなダイアログボックスが表示されます。

    AddressPortはデフォルト値ですので変更可能ですが、一台のRaspberryにircDDBGatewayとDStarRepeaterがインストールされている場合は127.0.0.1です。 ポートとパスワードは自由に設定できます。ただし、ポートを変更した場合、ircDDBGatewayの設定も合わす必要が有ります。

    保存して再度立ち上げコマンドを入力すると、コールサインの入ったコントロールパネルが表示されます。

    上記のコマンドを実行した場合、sudoが指定されているので管理者である/root/下に設定ファイルが置かれます。sudo を指定しないで実行すると/home/USER/下に置かれます。 事情によってどちらが使われても良いように、両方設定して置いた方が良いでしょう。設定ファイルをコピーしても構いません。

  9. /etc/nextion.iniの編集

  10. $ sudo nano /etc/nextion.ini
    
      GNU nano 3.2                    /etc/nextion.ini
       :
       :
    # 優先モード(MAIN:切替え画面 / DMON:D*MONITORと同じ / REF:Nextion_dstarと同じ)
    MODE=MAIN ---> MAINになっている事を確認してください。
    

Nextion用ソフトウェアのアップデート


$ cd nextion_icom
$ make update




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J E 3 H C Z / REF047 C / XLX047 B

2021年11月28日日曜日

D-STAR ゲートウェイをRaspberry Piで構築

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最近ではRasberry Piの性能は向上し、充分にD-STARリピータのゲートウェイPCとしての機能を果たせる位置に来ました。

そこで、CentOS版PCに続いてRaspberry Pi用 Pi OS版のゲートウェイソフト群が開発されました。今回はそのインストール手順について記載したいと思います。

尚、今回のrpi-dsgwdはICOM社製ではなくJARL D-STAR委員会製のゲートウェイサービスソフトウェアです。

  • rpi-dsgwd、rpi-xchange rpi-dprs rpi-dstatus rpi-multi-forward rpi-decho は安田OM(7M3TJZ)/ JARL D-STAR委員会の著作物です。 インストール及び設定に関する実務についてのみ今後の参考のために記載します。また手順に変更があれば随時、変更・追加致します。(公開 2022.04.01)
  • CentOS版のEcho Server開発に伴い名称が"decho"となりました。(最終更新 2022.05.05
  • 新ゲートウェイシステム・フローチャートはこちら ➡ TODO Virtual Center
  • この記事に関するご意見・お問い合わせはこちらへお願いします。  ➡ D*Star Network FORUM


=MEMO= D-STAR委員会とAuthor安田OMの許可を得て、当方が JL3ZBS A でテスト中のものを元に手順化しプレ公開いたしました。 DPRSの機能など一部確認中の機能もありますが、CentOSも数年後に廃止になることも有り、今から代替用としてテストしてみてはいかがでしょうか。 あくまでD-STAR委員会としては未発表ですので、JARLへの問い合わせはできませんのでよろしくお願い致します。

準備する物

  • Raspberry Pi 4B
  • 現在テストサイトではRaspberry Pi 3Bでテスト中ですが、dmonitorでの接続が集中すると性能不足になるかも知れません。
    このキット等も便利と思います。Pi4 B 4GB スターター キット V4 オンライン教材付

  • USBタイプLANアダプタ
  • Raspberry PiにはWiFiがインプリメントされていますので、工夫すればWiFi(wlan0)とLAN(eth0)で構築する事も可能とは思いますが、 ここでは、USBタイプLANアダプタを使用して、eth0とeth1で構成します。

  • microSDカード16GB~


  • 専用ACアダプター
  • Rasberry Pi 4 はかなりの電圧・電流を必要とします。少なくとも5V強/3A程度はないと常に「電圧不足です」のメッセージが表示されます。


PiOSのインストールと事前設定

  1. microSDにPi OSイメージを焼く


  2. =MEMO= 現時点では、Raspberry Pi3/4 のみ対象ですが実務的にはPi4をお薦めします。 なお、PiOSは64bit版のみ対応です。 又、リモートでのルータ設定などを想定してデスクトップ簡易版を使用しています。

    Raspberry PiOSサイトより右図のイメージライタをダウンロードしインストールします。
    CHOOE OS]で推奨(デスクトップのみ入っている)版 PiOSを選択、[CHOOSE STORAGE]でmicroSDカードのドライブを選択して開始すればダウンロードしながら書き込んでくれます。

  3. SSHが使用できるようmicroSDに細工します。

  4. Windowsマシンに挿したままmicroSDのドライブを開きます。[新規作成(X)]で[テキスト ドキュメント]を選択し、 内容は何も書かずファイル名を拡張子も含めて「ssh」(つまり拡張子無し)のファイルを作ります。 これで、Raspberry Piを立ち上げた時、すぐにSSHが利用可能です。


    =MEMO=
    同様にして、D-STAR委員会のパッケージでは、このドライブ内に有るフォルダ rpi-GW 内に各種設定ファイル(xx.conf)がインストールされますので、 前もって編集又はバックアップファイルを貼り付ける事が出来ます。(編集は後述)




PiOS立ち上げ時の各種設定

  1. 電源投入直後の初期設定

  2. Welcome to the Raspberry Pi Desktop!

    Before you start using it, there are a few thingw to set up.

    Press 'Next' to get started.

    If you are using a Bluetooth keyboard or mouse, put them into
    pairing mode and wait for them to connect.

    IP: 192.168.11.10


    Next

    この作業ではRasberry Piに接続したディスプレイが必要です。 ディスプレイが無い場合や、SSHで接続した場合などは次項の「セキュリティを高める作業」をご参照ください。
    Set County

    Enter the details of your location. This is used to set the
    language, time zone, keyboard and other international settings.
     Japan
    Country:
     Japanese
    Languge:
     Tokyo
    Timezone:
    ☐Use english languge  ☐Use US keyboard


    Press 'Next' when you have made your selection.



    Next
    Back


    通常、図のとおり日本のロケイルを選択します。もしJISではなくASCII(US)キーボードを使用している場合は[Use US keyboard]にチェックしてください。
    Create User

    You need to create a user account to log in to your Raspberry
    Pi.

    The username can only contain lower-case letters, digits and
    hyphens, and must start with a letter
    Enter username:
    Enter password:
    Confirm password:
    ☑Hide characters


    Press 'Next' to create your account.

    Next
    Back


    今まで標準であった piとraspberry のような想像しやすいものは避けてください。使用できる文字は英子文字、数字とハイフンのみで、必ず英子文字から開始してください。
    また、チェックを外すとパスワードが表示されます。

    ここで、アカウントを設定しない限り、SSH設定を/bootファルダにしても、他のマシンからは接続できないようです。
    Set Up Screen

    On some monitors, the desktop is larger than the screen and
    the edges are cut off. You can adjust this here.
    Reduce the size of the desktop on this monitor

    Press 'Next' when the screen looks correct.









    Next
    Back


    デスクトップの方が、モニターのサイズより大きく、端がカットされていると思われる場合はスライドスイッチを右へ動かし手見てください。 戻せば元どおりの表示に戻ります。
    Select your WiFi network from the list

    On some monitors, the desktop is larger than the screen and
    the edges are cut off. You can adjust this here
    Press 'Next' when the screen looks correct.

    Next
    Skip
    Back


    この枠内に、WiFiの一覧が表示されます。設定するときは希望の一行をクリックして[Next]とするのですが、今回はケーブル接続のみで構築していますので[Skip]してください。
    Update Software

    The operation system and applications will now be cheched
    and updated if necessary. This may involve a large download.

    Press 'Next' to check and update software, or 'Skip' to continue
    without checking.








    Next
    Skip
    Back


    [Next]をクリックするとアップデートが実行されます。立ち上げ後通常どおり apt update; apt upgrade する場合は[Skip]してください。
    Setup Complete

    Your Raspberry Pi is now et up and ready to go.


    Press 'Restart' to restart your Pi so the new settings will take
    effect.





    Restart
    Back


    リスタートすると設定した環境が反映されて立ちあがります。


  3. セキュリティを高める作業


  4. =MEMO= 64ビット版のPiOSイメージは下記のような設定を、前もって問い合わせに答える形でセットアップされます。
    立ち上げ後で変更したりするときにご利用ください。⇨ 「環境設定」へスキップ

    =MEMO= ログインID(pi)、パスワード(Raspberry)共に全く違う物に変更することを強くお勧めします。方法については こちら⇨ をご参照ください。


    $ sudo raspi-config
    

    先ずパスワードの変更をしてください。

    ┌─────┤ Raspberry Pi Software Configuration Tool (raspi-config)├────┐
    │                                                                              │
    │       1 System Options       Configure system settings                       │
    │       2 Display Options      Configure display settings                      │
    │       3 Interface Options    Configure connections to peripherals            │
    │       4 Performance Options  Configure performance settings                  │
    │       5 Localisation Options Configure language and regional settings        │
    │       6 Advanced Options     Configure advanced settings                     │
    │       8 Update               Update this tool to the latest version          │
    │       9 About raspi-config   Information about this configuration tool       │
    │                                                                              │
    │                                                                              │
    │                <Select>                          <Finish>                    │
    │                                                                              │
    └───────────────────────────────────────┘
    
    <Select>,<Finish>を[Tab]で選択するか[Enter]で選択[Esc]で戻る

    パスワード変更を[S3]で終えたら、ユーザログインが必要になるよう設定する為[S5]を選択して次の画面に進んでください。

    ┌─────┤ Raspberry Pi Software Configuration Tool (raspi-config)├────┐
    │                                                                              │
    │       S1 Wireless LAN      Enter SSID and passphrase                         │
    │       S2 Audio             Select audio out through HDMI or 3.5mm jack       │
    │       S3 Password          Change password for the 'pi' user                 │
    │       S4 Hostname          Set name for this computer on a network           │
    │       S5 Boot / Auto Login Select boot into desktop or to command line       │
    │       S6 Network at Boot   Select wait for network connection on boot        │
    │       S7 Splash Screen     Choose graphical splash screen or text boot       │
    │       S8 Power LED         Set behaviour of power LED                        │
    │                                                                              │
    │                                                                              │
    │                <Select>                          <Finish>                    │
    │                                                                              │
    └───────────────────────────────────────┘
    

    ┌─────┤ Raspberry Pi Software Configuration Tool (raspi-config)├────┐
    │                                                                              │
    │     B1 Console           Text console, requiring user to login               │
    │     B2 Console Autologin Text console, automatically logged in as 'pi' user  │
    │     B3 Desktop           Desktop GUI, requiring user to login                │
    │     B4 Desktop Autologin Desktop GUI, automatically logged in as 'pi' user   │
    │                                                                              │
    │                                                                              │
    │                <Select>                          <Finish>                    │
    │                                                                              │
    └───────────────────────────────────────┘
    
    デスクトップを最初からインストールしていないPiOSを使って居る場合は[B1]を選択します。


  5. メモリー領域の拡張

  6. 6番の拡張オプションよりmicroSDカードの領域を最大限に拡げます。
    ┌─────┤ Raspberry Pi Software Configuration Tool (raspi-config)├────┐
    │                                                                              │
    │       1 System Options       Configure system settings                       │
    │       2 Display Options      Configure display settings                      │
    │       3 Interface Options    Configure connections to peripherals            │
    │       4 Performance Options  Configure performance settings                  │
    │       5 Localisation Options Configure language and regional settings        │
    │       6 Advanced Options     Configure advanced settings                     │
    │       8 Update               Update this tool to the latest version          │
    │       9 About raspi-config   Information about this configuration tool       │
    │                                                                              │
    │                                                                              │
    │                <Select>                          <Finish>                    │
    │                                                                              │
    └───────────────────────────────────────┘
    

    ┌─────┤ Raspberry Pi Software Configuration Tool (raspi-config)├────┐
    │                                                                              │
    │    A1 Expand Filesystem       Ensures that all of the SD card is available   │
    │    A2 GL Driver               Enable/disable experimental desktop GL driver  │
    │    A3 Compositor              Enable/disable xcompmgr composition manager    │
    │    A4 Network Interface Names Enable/disable predictable network i/f names   │
    │    A5 Network Proxy Settings  Configure network proxy settings               │
    │    A8 Glamor                  Enable/Disable glamor graphics acceleration    │
    │    A9 Wayland                 Enable experimental Wayland backend            │
    │                                                                              │
    │                                                                              │
    │                                                                              │
    │                <Select>                          <Finish>                    │
    │                                                                              │
    └───────────────────────────────────────┘
    

    最後に<Finish>を選択した後(各設定の途中でも・・)、「再起動しますか?」のメッセージが出たら[OK]してください。

    拡張されたかの確認は次のコマンドで可能です。

    $ df -h
    



環境設定

  1. ホスト名の変更

  2. $ sudo su -
    

    スーパーユーザ(管理者)になります。

    # nano /etc/hosts
    # nano /etc/hostname
    

    いずれのファイルもraspberryになっている部分をdstargwなど分かりやすいホスト名に変更してください。その他は(改行なども含めて)一切変更しないでください。


  3. SSHで使用するポートを変更する
  4. # nano /etc/ssh/sshd_config
    
      GNU nano 5.4                 /etc/ssh/sshd_config
      :
    #Port 22
       ↓
    Port 22222
    

    コメントアウトを外し、ポート番号を変更する(22222は一例)


  5. VNCで管理する場合の画面サイズを設定して置く

  6. # nano /boot/config.txt
    
      GNU nano 5.4                 /boot/config.txt
    # uncomment to force a console size. By default it will be display's size minus
    # overscan.
    framebuffer_width=1280
    framebuffer_height=960
    

    1280x720 1280x1024 1600x1200 など見やすいサイズに指定しておきます。

  7. IPアドレスを指定された固定アドレスに設定します。

  8. # nano /etc/dhcpcd.conf
    
      GNU nano 5.4                 /etc/dhcpcd.conf
        :
        :  
    ### eth0(Internet側) eth1(Controler側)のIPアドレス指定
    interface eth0
    static ip_address=10.0.xx.xx/8			#指定された固定アドレス
    static routers=10.0.yy.yy			#ルータのLAN側アドレス
    static domain_name_servers=10.0.yy.yy		#ルータのLAN側アドレス
      
    interface eth1
    static ip_address=172.16.0.20/24		#Gatewayやname serverは不要
      

  9. 最後にPiOSの更新を行って再起動します。

  10. # apt update && apt upgrade -y
    # reboot
    


アプリケーションのインストール


=MEMO= 最新版のリポジトリーでは、この項で述べるインストールに関して自動で実行するコマンドラインが公開されています。 今回の64ビット版からエコーサーバーが標準装備されました。
 $ sudo curl http://app.d-star.info/debian/bullseye64/rpi-GW/gw_setup | bash
このコマンドを実行した方は、3.各アプリケーションの環境設定へスキップしてください。

  1. aptインストールできるようにリポジトリを構成

  2. $ cd /etc/apt/sources.list.d
    $ sudo wget http://app.d-star.info/debian/bullseye64/rpi-GW/jarl-GW.list
    
    $ cd /var/tmp
    $ sudo wget http://app.d-star.info/debian/bullseye64/rpi-GW/jarl-pkg.key
    $ sudo apt-key add jarl-pkg.key
    $ cd
    

    この時、すでにjarl-GW.listが存在すると wgetする度に、jarl-GW(1).list, jarl-GW(2).list・・・のように上書きしないようにダウンロードされるので、 最新の状態にするためには jarl-GW.listのすべてのバージョンを削除して新たにダウンロードするか、番号の大きい物をjarl-GW.listにリネームしてください。


  3. インストールの実行

  4. $ sudo apt clean
    $ sudo apt update
    $ sudo apt install -y rpi-dsgwd rpi-dprs rpi-xchange rpi-dstatus rpi-multi-forward rpi-decho
    


  5. 各アプリケーションの環境設定

  6. $  sudo nano /boot/rpi-GW/rpi-dsgwd.conf
    
      GNU nano 5.4                 /boot/rpi-GW/rpi-dsgwd.conf
    #
    # rpi-dsgwd.conf
    # Configuration file for D-STAR GW-Server Daemon
    # (C) 2021 JARL D-STAR Committee Satoshi Yasuda, 7m3tjz
    #
    
    # --- Setting the following two parameters is mandatory. ---
    # Zone Repeater's Infomation
    ZR_CALLSIGN=[Repeater Callsign(モジュールA,B無し)]
    ZR_ADDR=127.0.0.1
    
    # --- Caution! Use the following parameters as they are. ---
    # --- Only when you need any customization,              ---
    # ---        please change the following parameters.     ---
    # Zone Repeater's Infomation
    ZR_PORT=20011
    ZR_SRCPORT=20100
    GW_ZRPORT=20010
    
    ZR_ETHIFNAME=lo
    
    # DNS Server
    DNS_ADDR=8.8.8.8                #グーグル汎用DNS. 本来はDEFAULT_GWと同じ10.0.x.x
                                    #ですがネットワーク環境が変わっても訂正の必要が有りません。
    
    # GateWay
    GW_ETHIFNAME=eth0
    DEFAULT_GW=10.0.x.x             #ルータのLAN側アドレスです。
    #GW_LOGINT=300
    GW_VCPORT=40000
    #GW_VCSRCPORT=40002
    GW_DTPORT=40001
    #GW_ZRPORT=20000
    
    # Kanri Server
    MGSV_ADDR=trust.d-star.info
    #MGSV_ADDR=d-prs01.d-star.info
    MGSV_PORT=30001
    MGSV_LOGADDR=trust.d-star.info
    MGSV_LOGPORT=30000
    
    # GW connection
    #CON_WAIT_INTERVAL=2
    #CON_REFRESH_INTERVAL=1
    #CON_MAX_GW=50
    
    # LOG Infomation
    LOG_GWREG=1
    LOG_INVOICE=1
    LOG_INDATA=1
    LOG_OUTVOICE=1
    LOG_OUTDATA=1
    LOG_OUTNET=1
    LOG_GWVOICE=1
    LOG_GWDATA=1
    LOG_USERERR=1
    LOG_HOLEPCH=1
    LOG_SOCKET=1
    
    # END dsgwd.conf
    

    $ sudo nano /boot/rpi-GW/rpi-xchange.conf
    

    xchangeとdprsにおけるリピータコールとモジュール名は指定不要になりました。

    また、これ以降の設定の内容でUPNP=0と有るのは、uPnPの機能は使用せず、手動でポートフォワードしているという意味です。 uPnPを使用する場合は、手動でのポートフォワードはせず、ルータのuPnPを有効にしてUPNP=1としてください。
      GNU nano 5.4                 /boot/rpi-GW/rpi-xchange.conf
    #
    #       Version V02.00 or later
    #       Satoshi Yasuda
    #       12 Aug. 2018
    #
    DEBUG=3
    ZR_NIC=eth1
    ZR_ADDR=172.16.0.1
    ZR_IN_PORT=20000
    ZR_OUT_PORT=20000
    GW_IN_PORT=20011
    GW_OUT_PORT=20010
    GW_NIC=lo
    MON_PORT=21000
    GW_ADDR=127.0.0.1
    
    FORWARD=127.0.0.1:50000:dprs
    FORWARD=127.0.0.1:50001:dstatus
    FORWARD=127.0.0.1:50002:multi_forward
    FORWARD=127.0.0.1:50003:decho
    
    HTTP_PORT=20201
    UPNP=0
    

    $  sudo nano /boot/rpi-GW/rpi-dprs.conf
    
      GNU nano 5.4                 /boot/rpi-GW/rpi-dprs.conf
    #
    #       Version V00.79 or later
    #       Satoshi Yasuda
    #       20 Aug. 2018
    #
    APRS_SERVER=d-prs.d-star.info:14580
    #APRS_SERVER=d-prs.d-star.info:8080:SUBMIT
    RADIO_ID=D
    SEND_INTERVAL=60
    AUTO_RELINK=1
    RETRY_COUNT=0
    BEACON_LAT=35.xxxx                 #リピータの緯度・経度を小数点表示で
    BEACON_LONG=136.xxxx
    BEACON_COMMENT=D-STAR -> APRS
    BEACON_INTERVAL=0
    #TRUST_SERVER=133.130.72.162:30001
    DEBUG=1
    MON_PORT=50000
    ACCEPT_TYPE=MIX
    

    $ sudo nano /boot/rpi-GW/rpi-dstatus.conf
    
      GNU nano 5.4                 /boot/rpi-GW/rpi-dstatus.conf
    #
    #       Version V00.79 or later
    #       Satoshi Yasuda
    #       10 Oct. 2015
    #
    DEBUG=1
    MON_PORT=50001
    STATUS=status.d-star.info:21050
    

    $ sudo nano /boot/rpi-GW/rpi-multi_forward.conf
    
      GNU nano 5.4                 /boot/rpi-GW/rpi-multi_forward.conf
    #
    #       Version V00.79 or later
    #       Satoshi Yasuda
    #       10 Oct. 2015
    #
    FORWARD_PORT=50002
    MULTI_CONNECT_PORT=51000
    STATUS=status.d-star.info:21051
    

    $ sudo nano /boot/rpi-GW/rpi-decho.conf
    
      GNU nano 5.4                 /boot/rpi-GW/rpi-decho.conf
    #
    #       Version V00.01 or later
    #       Satoshi Yasuda
    #       2022/04/29
    #
    FORWARD_PORT=50003
    ECHO_SERVER=JL3ZBS A:JL3ZBS Z  #各リピータコールサインに変更してください。
    ECHO_POSITION_SEND_INTERVAL=600
    
    
    エコーサーバのZについてはシステムで使用しているSGなどを使用しないでください。

    ログファイルに関する設定

    dsgwd.log に関しては出力に関して少し設定が必要です。

    $ sudo nano /etc/rsyslog.conf
    
      GNU nano 5.4                 /etc/rsyslog.conf
          :
         :  末尾に追加  
    #
    # rpi-dsgwd.log
    #
    local0.*					/var/log/rpi-dsgwd.log
    
    $ sudo touch /var/log/rpi-dsgwd.log
    

    最初はログファイルが存在しないので、空のファイルを作成して書き込み準備をします。

    他のログファイルは、設定無しで /var/log 内に書き出されます。

    それぞれのプログラムを自動起動に設定

    すべてのプログラムを自動起動に設定し、一度リブートします。
    $ sudo systemctl enable rpi-dsgwd.service rpi-xchange.service rpi-dprs.service rpi-dstatus.service rpi-multi_forward.service rpi-decho.service
    $ sudo reboot
    

    再度立ち上がったら、次のコマンドで起動しているか確認します。起動していないものは表示されません。
    $ ps aux | grep rpi
    
    これで、すべての設定が完了しました。 しばらくすると、Hole Punch Listに表示されれば運用可能となります。

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2021年5月10日月曜日

144/430デュアルバンドYAGIの制作と自動衛星追尾

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昨年(2020年)の年末から今年にかけて、ISSからのSSTV受信や滋賀学園のスクールコンタクト100回記念の大成功を目の当たりにして、衛星も含めた追尾システムに興味を惹かれて居ました。コロナ禍で自粛ムードの中、ARISSスクールコンタクトの情報サイトに手頃な自動追尾装置の案内が掲載されました。

早速発注をし、待っている間にアンテナを製作することにしました。アンテナについては良くfacebookなどで紹介されている、2mが3エレのものが目に止まっていたのですが、へそ曲がりな私は以前から目を付けていたPhilippine Amateur Radio Association (PARA)の4E1EEEデュアルバンドアンテナを選択しました。

固定シャックでの大掛かりな運用が出来ないアマチュアハムでも、手軽に持ち出せて広々とした公園などで、手持ちで運用できるようなものです。また仰角水平ローテータやコンピュータ及びソフトウェアがワンパッケージになっているSARCTRAC Mk2のお陰で、先人が苦労された部分をスルーして容易にシステム化出来るような素晴らしい設計のものでした。
DIYセンターで揃える主な構成部品・部材


・アンテナブーム12mmアルミ角パイプ約1.5m
アンテナ図面
・144MHzエレメント5mmアルミ丸パイプ(長さは図面参照)
・430MHzエレメント4mmアルミ丸パイプ(   〃   )
・エレメント固定部材配線用クランプ(金属でないもの)
・ビス、ワッシャ、
  セルフタップネジ等
固定部材や方法に合わせ調達
・バランスアーム30mmLアングル約1m
・アンテナとLアングルを
  固定するマジックテープと木材 
有り合わせのものでOK
・内径35φ(+α)の塩ビキャップ三脚の先端を補強しローテータの基台にする
アンテナ以外の重要パーツ



購入はSchool Amateur Radio Club NetworkのProductsページ最下部からできます。付属のマニュアルに従って初期設定を済ませて置いてください。
購入は、amazonサウンドハウスで出来ます。商品名はスピーカースタンド35φです。

50kgから90kgの荷重に耐えるしっかりした物です。

部材の加工と組立


  • 各エレメントを図面の寸法通り切断します。

  • 144MHzのリフレクタは106mm必要ですが、1mカットの商品しかなかったので、5mmのパイプの中に4mmの430Hz用パイプを少しカシメて叩き込みました。

    更に、給電部は真ん中で2つにカットします。2つのクランプで少し間隔をとって取り付けますので、周波数特性が低い方(波長の長い方)へずれると思います。 間隔分(数ミリ)をカットしておくと良いでしょう。


  • ブームの直交する2面へ、それぞれの周波数用にビス穴を開けます。
  • 実際には、配線用クランプのオフセット分ズレてきますが、全てが同方向に移動するだけで問題ありません。

  • ビス穴に従ってすべてのエレメントをクランプします。



  • 給電部は、絶縁できる3ミリ厚程度のものがあれば、何でも結構です。



  • 給電部に同軸ケーブルを接続します。

  • この写真は4mmΦのエレメント(430MHz)のもので小さなビスが使えたのですが、太くなるとビスも大きくなり給電部がくっついてしまいます。 そこで、クランプするときにはんだ付けした銅板をアルミパイプに重ねて(アルミの表面を少し削っておく)共締めにしました。

    自動追尾装置を付けず手持ちで運用される方は、後述のSWR測定へ飛ばしてください。ここまでの組み立てでの完成重量は400gで十分手持ち運用できます。


  • SARCTRAC Mk2とのアッセンブル部品を構成します。

  • SARCTRACからテスト用基台(木製)とテスト用アーム(プラスティック製)を外し、本体のピボット軸との接合部品を付け替えます。

    Lアングルのバランサーの方は、最初からカットせずにアンテナを仮付けして、実際にバランスを取ってから位置決めします。 仰角ピボットに掛かる重量が2kgを超えない程度に、オーバーハングの長さと重さを調整します。私の場合400gのアンテナに対しアングルと重りの総重量は800gでした。


    左図は、水道管のキャップのようなものを三脚の先端にビス止めしたものです。この上にピボット受けを取り付けます。


  • アンテナとバランサーを簡便に接合するパーツ(参考)
  • 適当な角材で12mm角のブームと抱き合わせて、マジックテープで巻くだけの結構スグレモノ。白いマジックテープは3Dセンサーの固定用です。

    このセンサーの固定を忘れて電源を入れると思わぬ方向へアンテナが振れて壊すので要注意です。
    アンテナのSWR調整




    =MEMO= 今回のアンテナ調整には、買い求めてから長らく放置状態にあった NanoVNA-H の利用環境を整えるために、 古いネットブックと言われる非力なPCを専用マシンに仕立てました。非力故にLinux Debianベースに Calsat32NanoVNA Saver をインストールしており、 結構衛星追尾専用として使えそうです。 興味のある方はご参照ください。Calsat32をLinux上で(NanoVNA Saverも)


    ラジエータ・エレメントの調整は、スタブ等を着けることも出来ますが、少しの範囲ならばクランプを緩めて抜き差ししてみると可能です。 短い場合は、左右のエレメント先端に内径に合ったパイプを仮に入れてみるといいでしょう。余分が有ればマッチングを取った長さに作り変えます。

    やっとNanoVNAの出番が回って来ました。ついでに各ソフトウェアやファームウェアもバージョンアップしました。上図は144MHz帯の例ですが1.2付近までは落ちているようです。 少しエレメントを長くすれば、もう少しは落ちると思われます。 下図の430Hz帯の方は、これ以上望まないほうが良さそうです。



    さていよいよ運用に入りますが、何せ新参者なので最初は、色んな衛星を迷惑を掛けないようにワッチしてみたいと思います。 最近は、大学や研究機関がキューブサット(10センチ角を基本とする)衛星を打ち上げたり、ISSから放出したりしていて、中には信号受信に協力依頼をされているところも有ります。 とても楽しみです。

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    J E 3 H C Z / REF047 C / XLX047 B

    2020年12月19日土曜日

    にわか仕立てのSSTV(ISSからの受信準備)

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    先日、ARRISの情報サイトで20周年記念のSSTVが送信されると言う情報が記載されました (ARISSスクールコンタクト)。 たまたまSDRを持ち合わせていたので、早速受信できるか分かりませんが、準備だけしてみることにしました。

    必要な機器は
    ・Raspberry Pi2以上
    ・RTL-SDR USBドングル
      RTL2832Uで検索してみてください。
    ・簡易アンテナ
      2m用のマグネットアンテナを使用しました。


    ISSから送信されるSSTVを受信してみよう

    下記の記事を参照させて戴きました。(原文のまま翻訳した訳ではありませんので誤りがあるかも知れません) The MagPi(RasberryPiオフィシャルマガジン)
    Pi OS の準備

    1. Raspberry Pi OSのサイトから Raspberry Pi Imager をWindowsにインストールします。
    2. OSを選択し、SDカードの入っているドライブ(クリックすると自動的に表示されている)を指定すれば、 [書き込み]をクリックするだけで、オリジナルサイトからダウンロードしながら、焼き付けてくれます。
    3. 先ず、OSのアップデートをします。
    4. $ sudo apt update && sudo apt upgrade -y && sudo reboot  
    5. DR用アプリ、オーディオドライバ、SSTVソフトなどをインストールします。
    6. $ sudo apt-get install rtl-sdr sox pulseaudio qsstv ntpdate -y
    7. 日付・時刻データをアップデートします。
    8. $  sudo ntpdate pool.ntp.org
    RTL-SDRの取り付けとテスト

    1. SDRをUSBポートに挿し、アンテナを取り付けます。
    2. RTL-SDRには、SMAコネクター用変換ケーブルが付属しています。また、温度補正タイプのTCXOに交換された物とそうでない物が有りますので今から買われる方は要注意です。
    3. コンソールからテストコマンドを実行します。
    4. $ rtl_test
      Found 1 device(s):
      0:  Realtek, RTL2838UHIDIR, SN: 00000001
      
      Using device 0: Generic RTL2832U OEM
      Detached kernel driver
      Found Rafael Micro R820T tuner
      Supported gain values (29): 0.0 0.9 1.4 2.7 3.7 7.7 8.7 12.5 14.4 15.7 16.6 19.7 20.7 22.9 25.4 28.0 29.7 32.8 33.8 36.4 37.2 38.6 40.2 42.1 43.4 43.9 44.5 48.0 49.6
      [R82XX] PLL not locked!
      Sampling at 2048000 S/s.
      
      Info: This tool will continuously read from the device, and report if
      samples get lost. If you observe no further output, everything is fine.
      
      Reading samples in async mode...
      Allocating 15 zero-copy buffers
      lost at least 144 bytes
      30秒ほど経過したら、[Ctrl]+[c]で終了します。100そこそこのロスは許容範囲のようです。

    5. 近くのFM放送を聴いてみる
    6.   $ rtl_fm -M wbfm -f 84.0M | play -r 32k -t raw -e s -b 16 -c 1 -V1 -
      84.0M はローカルのNHK FM放送の周波数です。適宜地域に合わせて変更してください。
    QSSTVをセットアップする
    1. サンプル・オーディオ ファイルを取得
    2.   $ wget https://raw.githubusercontent.com/davidhoness/sstv_decoder/master/sstv_test.mp3
      ファイルは /home/USER/にダウンロードされます。

    3. RasPi メニューの[インターネット]から QSSTV を立ち上げ、[Receive]タブで・・・
    4.   Use VIS ---- ✔
        Auto Slant-- ✔
        Autosave --- ✔
        Signals ---- Normal
        Mode ------- Auto
      を設定します。

    5. プレイボタン[▶]を押すと、何も起こっていないように見えるが、受信を開始します。
    6. この状態で、ファイルマネージャの /home/USER から、ダウンロードした  sstv_test.mp3 を、別途立ち上げたブラウザのアドレスバーにドラッグ&ドロップします。
    7. [Enter]を押すと、mp3ファイルから音を聞く要領で画像がスキャンされます。(ファックスと同じ)
    8. テストでは、mp3のファイルをブラウザに再生させて、その音をQSSTV に聴かせましたが、実際では ISS からの電波をアンテナで受けて、 ラジオを聴くように SDR に音を再生させ、それを QSSTV がスキャンして画像にします。

      ISS は2分間画像データを送信し、2分間休んで又次の送信をします。

    SSTV受信の条件を整える
    1. SSTVの送信スケジュールを調べる
    2. ARISS-SSTV images に掲載されます。今回は 2020.12.24~12.31 の ARISS 20 years of operations on ISS (SSTV event)


    3. 周波数は、SSTVダウンリンク 145.80MHzです。
    4. SSTV送信期間の内、いつ頃近くをISSが通過するかを調べます。
    5. まず、次のURLにアクセスします。http://predict.ariss.jp/

      1.[観測地点]をリストから選択
      2.  北緯と軽度を小数点書式で設定
      3.[予測開始日]設定
      4.  予測期間 SSTVの送信される期間を設定
        
      他の項目はデフォルトのままで結構です。

    6. 予測計算]をクリックします。
    7. ここに表示されているのは2日間と3日目の一部ですが、設定どおり8日分出力されます。
      HELP
      
      BTS SatTrack V3.1.6 Orbit Prediction
      
      Satellite #25544  : ISS (Space Station)
      Data File         : tlex.dat
      Element Set Number: 17 (Orbit 2128)
      Element Set Epoch : 23Dec20  00:34:30.902 UTC   (3.7 days ahead)
      Orbit Geometry    : 418.26 km x 420.83 km at 51.643 deg
      Propagation Model : SGP4
      Ground Station    : Tokyo, Japan   ---   PM95UQ
      Time Zone         : JST (+9.00 h)
      
      
       Date (JST)          Time (JST) of        Duration   Azimuth at  Peak  Vis Orbit
                       AOS      MEL      LOS     of Pass  AOS MEL LOS  Elev
      
      Thu  24Dec20  02:41:33 02:45:01 02:48:33  00:07:00  164 124  83   5.4  NNN  2140
                    04:15:48 04:21:15 04:26:42  00:10:54  223 132  50  74.9* NNV  2141
                    05:53:35 05:58:21 06:03:11  00:09:36  271 333  35  14.7  NVV  2142
                    07:32:59 07:36:27 07:39:59  00:07:00  313 353  34   5.2  DDD  2143
                    09:10:57 09:14:47 09:18:45  00:07:48  328  14  62   7.0  DDD  2144
                    10:47:26 10:52:35 10:57:47  00:10:21  321  34 107  26.0  DDD  2145
                    12:24:10 12:29:18 12:34:31  00:10:21  301 229 156  27.6  DDD  2146
      
      Fri  25Dec20  01:56:22 01:57:40 01:59:02  00:02:40  135 121 106   0.9  NNN  2155
                    03:28:19 03:33:39 03:38:59  00:10:40  210 133  56  37.8  NNN  2156
                    05:05:29 05:10:30 05:15:39  00:10:10  260 328  38  21.2  NNV  2157
                    06:44:42 06:48:25 06:52:12  00:07:30  304 348  33   6.2  NDD  2158
                    08:23:14 08:26:49 08:30:25  00:07:11  327  10  52   5.6  DDD  2159
                    09:59:54 10:04:47 10:09:45  00:09:51  324  30  95  17.5  DDD  2160
                    11:36:26 11:41:46 11:47:13  00:10:47  307 226 143  52.9* DDD  2161
                    13:15:13 13:17:53 13:20:36  00:05:23  267 238 207   3.0  DDD  2162
      
      Sat  26Dec20  02:41:10 02:46:07 02:51:08  00:09:59  197 130  63  20.7  NNN  2171
                    04:17:31 04:22:47 04:28:07  00:10:36  248 325  41  32.9  NNV  2172
                    05:56:21 06:00:23 06:04:32  00:08:11  294 342  32   8.0  NVV  2173
                    07:35:23 07:38:43 07:42:12  00:06:49  325   4  44   4.9  DDD  2174
                    09:12:21 09:16:53 09:21:32  00:09:10  326  24  83  12.4  DDD  2175
      


    8. 一日分の表示の最後のオービット値(12月24日分だと、2146の数値)をクリックすると、 その日の指定位置に置いて、見え出す時刻から、消える時刻までの軌道が地図上に表示されます。

    ISSからのSSTVを実際に受信する準備
    1. テスト用とアンテナが違う場合は交換。GPでも十分受信出来きます。(音声はハンディ機でも聞こえる)
    2. 時計を再度合わせる
    3.   $ sudo ntpdate pool.ntp.org

    4. テストではFMラジオ放送用に操作したので、新たにISS用にセットアップします。
    5.   $ rtl_fm -M fm -f 145.8M -s 48k | play -r 48k -t raw -e s -b 16 -c 1 -V1 - 

    6. QSSTV を起動します。
    7. [Receive]タブの設定を変更します。
    8.   Use VIS ------------- ✔
        Auto Slant----------- ✔
        Autosave ------------ ✔
        Mode ---------------- Auto
        Save if Complete(%) - 10


    9. プレイボタン[▶]を押すと、受信を開始します。

    10. この画像はSoundCloudのPD120 SSTVテスト記録をスキャン中の物です。

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    2020年6月12日金曜日

    ircDDBGateway 初めての設定(2)

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    初めて ircDDB Gateway を設定しようとする方向けに最低限の設定項目の紹介と設定の基本をご説明したいと思います。 ここでのコマンド等の説明にはグラフィックモードで立ち上げた Raspberry Pi OS 上のターミナルを使用します。


    設定までのインストールと構成は、最新版 ircDDBGateway と DStarRepeater のインストール (Pi OS) を、2015年のircDDBGateway安定版をお使いの場合は ircDDB Gateway 初めての設定 をご参照ください。

      先ず,この設定画面を立ち上げるには,次のように shell コマンドを実行します。
      $ sudo ircddbgatewayconfig
      

    1. ネットワークに接続するためのゲートウェイを設定します。
    2. Type]は Hotspot を選択します。Repeater を選択しても同様に稼働させられますが,日本では自作のリピータは登録できませんので意味を成しません。 従ってシンプレックス・ノード(Hotspot)として設定します。

      Callsign]には、補助機器としてこのゲートウェイ・モデムを無線機とともに申請した*1クラブコール(社団局)を指定します。

       [Local Icom Address]と[Local Icom Port]は Icom製コントローラを使用したときの設定値が標準設定されていますので、 ダミーを指定して置いた方が思わぬトラブルに見舞われることが無いと思います。(例: 127.0.0.1 / 20009)

       他の項目については標準設定のままにしておきます。[QTH][URL]も空のままでかまいません。


      *1 例外として、ノードを個人の固定用アクセスポイントとして使用する場合のみ、個人固定コールサインが使用できます。 但し固定した運用であっても、公開ノードの場合はクラブコールにすべきと考えています。
      DV Dongle(ICOM Terminal Modeを含む)については電波を発することがないため個人コールサインで運用できます。 何れにしても、JARD、TSSでの保証認定と総通への申請が必須ですので、移動することも考え合わせると、 クラブコール(ノードコールサインとして個人単独で取得する国もある)にまとめてしまうのは一つの方法です。



    3. Repeater 1 の設定をします。
    4.  この設定タブは2ページずつセットで4台分あります。つまり,一つの ircDDBGateway でいろいろな*2コントローラを4種類まで設定できます。 ただし,シンプレックス・ノード(Hotspot)の場合,通常一台のパソコンに一種類のコントローラが普通です(一セットずつ持ち運ぶかも知れないから)。 その場合は,[Repeater 1]のみ設定で,各Raspbery Pi が全く同一の設定になっても問題ありません。

      Band]は A:1200MHz B:430MHz C:144MHz D:Dongleに従って設定します。(このルールは必須ではありません。)

      Type]は Homebrew です。

      なお,自動接続したい[Reflector]の設定でDPlus系を選択したいときは,後述する[D-Plus]の設定を完了後保存再起動して初めてドロップダウンリストに表示されます。 起動時自動接続したいときは[Startup]も Yes に変更します。

      2ページ目の設定は、使用する周波数以外は、標準のままにしておいてください。(公開ノードはVoIPの使用区分です)


      *2 コントローラとはPCリピータコントローラのことで,DVAP node や GMSK Repeater, Soundcard Repeaterなどがあります。 リピータ用のコントロールソフトと共通なので名前がリピータと付いているものも多いのです。

    5. ircDDBの設定
    6. ircDDB]は 1~4まで Disabled に設定します。この項目はリフレクターのノードとして使用する上に於いては設定不要です。

      日本では許可されない自作リピータとして、海外で利用される *3 ircDDB.net(ircDDBGatewayとは全く違うものです)というコールサインルーティングをする、 世界規模のネットワークに加入したときに必要となる項目です。

      この種のネットワークは他の種々のネットワーク(たとえば Quadnet)と関連性が有り事情をよく理解した上で利用する必要もあるため使用しません。


      *3 ircDDB はドイツで運営されている世界規模コールサインルーティング用ネットワークサーバで、 加入すると自分自身のノードをリピータとして世界の土俵に載せられ公開できます。世界中からダイレクトにコールされる可能性が有ります。

    7. D-PRS(GPS)の設定をします。
    8. D-PRS]も同様に Disabled に設定します。

      理由は D-PRS 機能を自動送信にしたユーザーが居た場合(自分自身でなくても), 接続しているリフレクターなどにカーチャンクが入り続け他局に迷惑となると同時に不要に APRS のシステムに負担を掛ける結果となるためです。 有効にされる場合は特に配慮をして戴くようお願いしたいと思います。

    9. DExtra(XRFリフレクタ)の設定をします。
    10. DExtra]も Disable に設定します。

      理由は、日本国内においてXRFリフレクタと呼ばれているものが存在しますが、DExtraプロトコル(手順)で接続可能であるという事で付けられたネーミングで、本来はXLXリフレクタです。 アメリカには本来のXRFリフレクタとしての別のサービスが存在します。従って混乱や誤接続のトラブルを避けるため、XLXリフレクタへは後に出てくるXLX接続手順を使います。
    11. D-Plus タブでは US Trust 系のリフレクタやリピータ接続の設定をします。
    12. まず,[D-Plus]を Enabled に変更します。
      Login]には*4 US Trust に認証されたコールサインを入力します。

      さらに、そのコールサインは、この ircDDBGateway と DStarRepeater のインストールされた Raspberry Pi(又は別のPC)を補助機器として、 無線機とともに登録済みのものであることが必要です。


      *4 US Trust に認証されたコールサインを取得するには,まず D-STAR機の MyCall に、 「登録したいコールサイン」を入れ,近くのリピータから他のリピータにエリアコールして交信を成立させ(自動送信による応答でもOK)、 半日ほどたてば使用できるようになります。
      これはゲートウェイを越えて交信が成立した局のリストを元に,JARL管理サーバと US Trust サーバが一時間に一度同期しているためです。


    13. DCS リフレクタとコール・コールサイン・システムの設定
    14. DCS]は標準どおり Enabled に設定します。DCS 系のリフレクタは認証を必要としないため有効にするだけで接続できます。
      CCS]は Disabledに設定します。


      =MEMO= DCSサーバとCCSサーバは、2018年秋、管理グループのメンバー交代により閉鎖されました。 ただ、DCSプロトコルはXLXリフレクタなどへの安定した接続プロトコルとして使用されており現在でも有効です。

    15. XLX リフレクタへの接続
    16. XLX]は標準でEnabled に設定されています。只、このままで XLXリフレクタに接続しようとしても繋がりません。

      実は XLX Hosts File の保存場所が、他の DPlus_Hosts.txt や DCS_Hosts.txt の様にRaspberryPiのフォルダではなく、URLに成っていて、 且つ、実際にそのデータベースのあるサーバーが指定されていません。

      そこで、[Hosts file URL]を次の様に変更します。

      http://xlxapi.rlx.lu/api.php?do=GetXLXDMRMaster

      只、目的のリフレクターのURLがダイナミックDNSでグローバルIPアドレスが固定されていない(通常サーバーを運用する場合固定アドレスを使用します)場合は、 ダイナミックDNS名で作成された、別ファイル(XLX_Hosts.txt)を入手して所定のフォルダに置き、そのフォルダを指定します。
    17. リモート・コントロールサーバの設定
    18. とても便利な機能です。是非使ってみてください。
      Remote]を Enabled に変更します。さらにこのリモートサーバに *5 ログインするための[Password]を入力します。
      Port]については、ircDDBGatewayのサイトなどでは 5000 より大きな(たとえば 22222 など)の好みの値を使うようにとの指示が掲載されています。その場合は,各パソコンのファイヤウォールにポートを開けてやる必要があるかも知れません。


      *5 ログインするためのリモートコントローラはこの設定用プログラムと同じフォルダに remotecontrol.exe というプログラムとしてインストールされています。
      また,Google Play から Android アプリとして「ircDDB remote」(PA7LIM作)がダウンロードできます。


    19. Mobile GPS
    20. 機能確認中
    21. その他の設定 Misc
    22. 初期設定のままでいいと思います。[Language]には英語と米語があります。

      GUI Log]は膨れあがるのを防ぐためだろうと推測しますが Disabled になっています。

      必ず[Save]して,ircDDBGateway 本体を再起動しなければ反映されません。



    ircDDBGatewayの設定が終わったら、次は DStarRepeater 初めての設定(2)をご参照ください。

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    DStarRepeater 初めての設定(2)

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    2014年1月に最終リリース版として,各モデム別(DVAP,GMSKなど)のリピータソフト開発は打ち切られ「DStarRepeater」に統合されました。 それぞれのモデム機能は統合ソフトの中で選択し,共通の部分をひとつにまとめたものです。
    尚、最近ではICOM ターミナルモードやMMDVMボードもサポートされています。


    設定までのインストールと構成は、 最新版 ircDDBGateway と DStarRepeater のインストール (Pi OS) を、2015年のDStarRepeater安定版をお使いの場合は DStarRepeater 初めての設定 をご参照ください。

      先ず,この設定画面を立ち上げるには,次のように shell コマンドを実行します。
      $ sudo dstarrepeaterconfig

    1. Callsignタブの設定
    2. Callsign] には一般的にクラブコールサインを入力します。 ircDDBGatewayの設定、[Gateway]と同じコールサインにすることが必要です。

      モジュール文字は海外のリピータのモジュールに対応しています。つまり 1200MHz : A、430MHz : B、144MHz : C、Dongle : D などです。

      Gateway] には同じコールサインを入力します。

      Mode] はノードの場合 Simplex を選択します。

      Ack] は BER に設定します。
      Bit Error Ratio の略で,後ほど調整をするときこの数値ができるだけ 0.0% になるようにします。

      Restrict]は通常 Off にします。
      通常とはクラブコールを使った場合です。On にするとノードと無線機が同じコールサインである必要性が生じるので,日本では固定・移動の個人コールの時のみとなります。 その場合他人にノードを使用されることなく自分専用となります。

      RPT1 Validation]は RPT1 や RPT2 に 文字を入れ DUP+(または DUP-)を有効にする場合に必要となるもので Simplex 選択時は Off にします。


    3. Networkタブの設定
    4. Gateway Address]は,1台のPC(Raspberryなども含む)に ircDDB Gateway DStarRepeater をインストールした場合, 自分自身を表す 127.0.0.1 となります。

      Gateway Port]通常変更しません。

      Local Address]も自分自身を表す 127.0.0.1 となります。

      Local Port]ircDDBGateway の設定ではリピータ(ノード)が4台まで組み込めます。リピータ1にはポート20011,2には20012と言うように20014までが対応しています。 今設定している DStarRepeater は ircDDBGateway での何番のリピータかによって合わせる必要が有ります。(今回はリピータ1に設定と仮定します)

      Name]は,Simplex では使用しません。


    5. 右2ページは規定のまま


    6. Beaconタブの設定
    7. Time(mins)]は,通常10分ぐらいに設定しますが、調整においては、接続時アナウンスやこのビーコンアナウンスを聞きながら行いますので、最短時間にします。

      Message]規定値で構いません。

      Voice]Time(mins)と同理由で Enabled に設定します。

      Language]UK または US の英語がいいでしょう。残念ながら日本語はありません。
      (別途DV Dongle形式で録音したものを流す機能があります。 voicetransmit
    8. Modemタブの設定
    9. Type]ここでモデムの種類を選択します。その上で[Configure]をクリックして各機能別の設定調整作業用のダイアログボックスを表示させます。


    10. Control1タブの設定(サンプル)
    11. 初期の設定では不要ですが、機能の説明として簡単に記述します。

      ControlEnabled に変更します。

      RPT1 Callsign]仮に CONTROL と入力します。

      RPT2 Callsign]仮に CONTROL と入力します。

      通常RPT1、RPT2と言えば、JX9XXX A、JX9XXX G のようにコールサインルーティングに使用します。 しかし、コールサインだと自分以外の人にコントロールされてしまう可能性も有りますので、自分だけが分かる文字列とします。 RPT1とRPT2が違っていても構いません。

      次に、Contoro2 タブの設定をします。
    12. Control2タブの設定(サンプル)
    13. Command1]の左側フィールドに REBOOT と入力します。

      次に、右側フィールドに、shutdown -r now と入力します。

      この意味は、無線機のメモリーに、名前:REBOOT DUP:DUP+又はDUP- 周波数シフト: 0.000 RPT1:CONTROL RPT2:CONTROL UR:REBOOT として置いてカーチャンクすると、 離れた場所から、Raspberry Pi等を「再起動」させられる事になります。
    14. Controllerタブの設定
    15.  [Type USBケーブを使用し,シリアル・USB変換をしている場合Serial - /dev/ttyUSB0 を選択します。

      Config]Simplex の場合,[2]を選択します。

      PTT Inversion]PTTコントールのプラス/マイナスを反転させます。通常は反転させません。(Off


    ここで記述していない箇所については初期設定のままにして置いてください。

    ircDDBGatewayの設定は ircDDBGateway 初めての設定(2)をご参照ください。


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